徒然茜

イナズマイレブン等について不定期で更新するブログです。

【メガトン級ムサシ】第12話「歩き出す者」感想

こんにちは。いよいよ最終回まで残すところ2話となりました。物語も佳境に入り、衝撃の展開が続々と続き最高潮に盛り上がっています。それなのに、こんな時に限ってニコニコでは放送延期というね…

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 地上に激突した衝撃で息をしていない大和を助けるため、必死に心臓マッサージするアーシェム。健気に介抱する様子が犬のようでかわいいです。映画で学んだ人工呼吸という名のキスをすると、背景とBGMも空気を読んでラブ宇宙空間に。これは流石にヒロインレース勝者確定でしょう。今さら神崎や西野に覆される差ではない。

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 南さんの死を知り動揺を隠せない前線部隊。特に輝は、完全に戦意を喪失し戦場で棒立ちになってしまいます。そこに南さんから通信が届きますが、それは生命反応の停止とともに送られる自動メッセージでした。希望を与えられ、それを再び奪われる輝が哀れです。絶望するなかでも、遺言で2つの世界を救うという夢を託された輝は、南さんの遺志を継ぎ、前進することを決意します。

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スパークマンを駆る輝は俊敏な格闘で敵機を粉砕し、正確無比な銃の連射でドラクターを次々に倒していきます。しかし、いくらノッていても、単騎では太刀打ちできない数だと思うんですが…

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 一方、最終防衛ポイントを死守するマキシマスたちは、後方からも襲撃を受け満身創痍となっていました。ほとんど戦闘不能となったマキシマスから脱出するように2人に指示する隊長ですが、早乙女がポッドで脱出した後も霧島は一人残って戦闘を続行します。一人で無理やり操縦して敵を切り伏せていきますが、すでにボロボロのマキシマスは敵からの集中砲火を受け四肢をもがれていきます。

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炎上する機体に隊長が乗り込むと、中では霧島が瀕死になっていました。霧島の手が触れた隊長のヘルメットにはべったりと血がつき、彼女の目からは光が失われます。

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いやーよりによって霧島が死ぬとは…やっぱつれえわ。これぞまさしく、今日推しが死んだってやつですね。正直南さんが死んだ時点ではまだ油断していました。まさか物語的には中盤の段階で、メインのパイロットたちが死んだりするようなことはないだろうと。先週やたら元気だったのが不思議だったけどそれが死亡フラグだなんて分からんわ…なんで可愛い女の子から死ななくちゃならないんだ…かといって他の男キャラたちにも愛着が湧いているので死なれたら辛いですが。

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何がきついって死亡描写がねっとり過ぎる。一本一本丁寧に四肢を千切られダルマにされるマキシマス、空元気で軽口を叩く弱弱しい声、隊長のヘルメットをなぞる手の跡につく血痕、何かを言おうとしても声が出ず細かく震える口元、潤む目のハイライトが消える描写を見ると鬱鬱とした気分になります。

1話からずっと気にかけていたキャラだけに本当にダメージがでかいです。これでアーシェムも死んだら心折れるわ。こんなに目立っていたのに2期には出てこないってことなのか?どんな形でもいいから生きて再登場してほしい。

 マキシマスの救援に間に合わず、また大切な友人を喪ってしまった雨宮は、猫作戦のようにサイコライズ能力を覚醒させ、敵をなぎ倒していきます。この陰鬱とした気分では雨宮がくるのがもう少し早ければと思わずにはいられませんが、例のララライBGMと共に駆け抜けていくアーサーはめちゃくちゃ格好いいです。こういう活躍を仲間が死んだとき以外にもしてくれ。

 さて、あの絶望的な戦場にひとり身を投じた輝はというと、あれほどいた敵をすでに殲滅していました。しかも目立った損傷なしに。こいつは化物か?

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 みんなが散り散りになってしまい一人取り残されていたかわいそうな龍吾は、金田一の計略で相手をマグマ流の落とし穴にはめる活躍をしていました。珍しく「やったのか!?」と言ったにもかかわらず本当にやっていたパターンでしたね。

 アーシェムの愛の力で息を吹き返した大和は、すぐさま襲い掛かるグリファースと肉弾戦することになります。

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ここの一連の戦闘の作画は、結構な長尺のうえに細かいところまでよく動き続ける、レベルの高いものになっています。長物を振り回す騎士相手に一歩も引けを取らない大和の格闘センスの高さがよくわかります。こうなると、武器持ちの大和に素手で互角以上に渡り合ったサーザントは化物ですね。

階段を利用した強烈な錐もみキックを食らって悶絶するサーザントがなんか好きです。

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偶然学校にいた神崎から、アーシェムの空気が読めるビームナイフを受け取った大和は、グリファースとの激しいライトセーバー戦に突入します。これがもう最高に格好いい。今までの戦闘シーンの中でも間違いなく最高品質で、気合が入ってるのがよく伝わってきます。

f:id:malta0909:20211220115825g:plain「ひとのものを」→「アーシェムのことか」→「地球のことだよ!」の流れには笑いました。グリファースは頭の中がアーシェム一色すぎる。

アーシェムを追いかけて屋上に行ったグリファースの前に立ちはだかるサーザント。彼にもアーシェムはお前のものではないと諭されたグリファースは、いきなり発狂して彼を刺し貫いてしまいます。なにやってんだ。

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今際の際に、サーザントは10年ほど前のグリファースとの会話を思い返します。アーシェムへの恋愛感情を吐露し、お前も同じだろうと詰め寄るグリファース。それを口頭では否定するサーザントですが、内心では…。

あの、この時のアーシェムって年齢一桁なんですけど…最も信頼する臣下二人ともが幼い自分に恋愛感情を抱いていたとは、アーシェムが哀れです。そして追い打ちのスーパーロリコン走馬灯。サーザントはアーシェムに密かに抱いていた感情を口にすることなくこの世を去りました。f:id:malta0909:20211223005408j:plain

サーザント自身は認めていましたが、個人的にはサーザントとグリファースのアーシェムに抱いた感情は異なるものだと思います。やはりサーザントは、彼女を恋愛対象というより娘のような庇護すべき対象として見ていたのではないでしょうか?大和とデートしていたのを満足気に見ていましたし、彼女が女王になるという目標を話した時にもその成長を喜んでいました。彼は最期までアーシェムを第一に動いていましたが、サーザントは結局自分が第一なんですよね。アーシェムを呼び捨てにしつつあるところに本性が現れている。

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我に返ったサーザントは、大和に不意打ちで右目を切られながらも機体に乗り込み、アーシェムを拉致します。それを追いかけるために倒れたムサシを再起動しようとする大和。「俺の最初で最後のお願いだ!動けムサシ!!立てぇぇぇ!!!」なんとここで、カットされたOPが!

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タイミング完璧ですね。最終話かと勘違いするほどの熱い展開。最初に聞いたときにはダサいと感じていたOPでこれほど盛り上がれるとは…。

 2つの星を救うため、いま母星に帰るわけにはいかないと、サーザントに必死に訴えかけるアーシェム。このシーンで「これがサーザントの言っていた…」とハッとするグリファースですが、これってメイドカフェ時点ではサーザントが言っていたことを真に受けていなかったということですよね。彼のいままでの言動から考えると、サーザントが抜け駆けするためにデタラメを言っているとしか捉えていなかったのでしょう。さらに言えば、今のサーザントは女王を裏切った身であるため、母星に帰ることはなくこのまま逃避行を続けるつもりなんじゃないですかね。ここまで愛に狂った男だったとは、もはや恐ろしい。

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敵機に追いつき、アーシェムを切り離すムサシ。落下するアーシェムをめぐってデッドヒートを繰り広げますが、そこにスパークマンが横槍を入れます。輝の制止を振り切ってアーシェムを追おうとする大和ですが、南さんの死を伝えられ、イクシアの護衛に向かうことにします。

不良キャラでヒロインのことも悪しからず思っているのに、味方の制止を大人しく受け入れて、ヒロインよりも人類を優先するというのは逆に新鮮ですね。別におかしなことではないはずなのですが。

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 巨大ミサイルが接近する中、イクシアは戦艦モードに移行し、全方位に向けて砲門とギガントキャノンを用意。コロニー内部の電力を使用してエネルギーを充填し、全兵器を同時に発射します。その威力はすさまじく、敵の母艦と周囲のドラクターを一掃してしまいました。さすがに人類の最終兵器のパーツだけあって、桁違いの破壊力です。

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しかし、肝心のミサイルだけは破壊することができず、「カブキファンクション」を使用することになります。質量拡張炉マスエキスパンダーをムサシに接続し、空中にムサシの数倍はある超巨大な武器:電光石火剣ムラマサを生成し、ミサイルを一刀両断しました。急にダンボール戦機みたいなネーミングの技が出てきましたが、この感じだと拠点防衛専用みたいですね。というか今まで出てきた必殺技にはこういう総称は無いんですかね?

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ミサイルを見上げる地上のパイロットたち。彼らはシェルターに追いつけるのでしょうか。霧島…もしかして生きてる?(希望的観測)

 アーシェムは地上に落下し、ひとり砂漠に投げ出されていました。EDはこのシーンの伏線だったんですね。そこに他のコロニー出身と思われる謎の男が登場します。彼の問いかけに答えながら、空の向こうへ去っていくイクシアを眺めるアーシェムで〆。

それにしてもメインヒロインが置いてけぼりとは…まさかヒロインレースの結末は勝者なしだとは見抜けなかった。

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今週は、展開も作画も演出も非常に良く、最終回レベルの満足感でしたね。むしろ来週にやることが残っているのか気になるレベルなんですが。今回でゲームのシナリオに追いついたらしく、次回は誰も知らない新たなストーリーが展開されるということで、とても楽しみです。